アトリエ 竹日和

竹製品の紹介と日記

アトリエ 竹日和 日々の記し

10年が経ちました

 竹細工を生業に活動し、10年が経ちました。

 10年間事業を継続することは難しいとよく言われます。
私は個人事業主なので偉そうに言うことも無いのですが、開業当時から3年・10年は一つの意識としてありました。

3年までに仕事が継続できるくらい(生活が成り立つくらい)になっていないとダメ
10年続くのは開業者の1割(一般論)

という意識があり、10年を迎えれたことはとても嬉しく思います。弟子も3人でき、そのうち一人は自立でき、物販では私以上に活躍しております!
 また、個人的な部分でも家族ができ、子どもも二人授かり、この竹細工の収入で養うことができています(裕福ではないが…)。

 ここまでこれたのは教室の通っていただいた受講生の方々、私の商品を買い取っていただき店頭で売っていただいた各販売店の方々、私の商品やサービスを買ってくれた方々、周囲の人たちや家族。そういった環境に恵まれたおかげであり、それを基盤として私自身の方向性や努力が実ったものだと思っています。大変ありがたく感謝しかありません。本当にありがとうございます。そしてこれからもよろしくお願いいたします。

 

  • これからについて

 ちょうど10年の節目ですがこの4月からたまたまではありますが、大勢が少し変わってきます。
 今月から二人目の弟子が正式に竹細工の仕事を兼業で始め、私の家族も仕事を手伝える余裕ができたので、仕事に割ける労働力が増強されます!
 まずはずっとお待たせしている納品を必死でこなしていきます。それにある程度めどが立ったらずっとやりたかったり、たまっていたりした発展的なことに取り組んでいきます。

1)情報発信
 このブログやSNS、YouTubeなど停滞していた情報発信を再開していきます。その中で私以外にも任せることで途絶えないようにしていきたいと思います。

2)動画教室の充実

まだ2作ほどしか出せていない、この「動画を見て作品を作る教室」を充実化させていきます。またこれも私以外でも作成できるように体制を整えて、YouTubeを利用した簡易的な作品に加え、本格的な作品もキットとして映像教材を含めて販売できるようにやっていきます。

3)新たな作品の制作
 この数年間、新しい作品は技術的には蓄積しているのですがそれを作品として実物化できていませんでした。その間に実は作品の参考となる工芸品も縁があって多数、お借りできている状態なので、今まで蓄積した作品技術や参考となる作品なども取り入れるとできる新しい作品は数十種類~になるかもしれません。それを教室や商品に取り入れ更なる拡充を行いたいと思います。また同時に異素材の取り組みも始めたいと思っております。

…とまずはこの3点当たりを主軸に取り組んでいきます(細かいことを含めるとかなり色々あるのですが)。

 本当はまだやろうと思っていることはいくつかあるのですが、時期がまだ定まらないのでまだここでは公表しませんが、いずれ始める算段が立てばお知らせいたします。


◇ 卸について 

 卸しについてはずっと新規の卸先は募集しておらず、今もまだ募集はできない状況ですが一応、私のスタンスを書いておきたいと思います。

1)同一商品の卸先は一か所
 同じ造り・サイズの商品はその卸先でしか買えないようにしております。つまり私も直接販売もしませんし、他の卸希望先が望んでも他のところには同一商品は卸しません。※ただし最後に卸した後、丸二年注文が無い場合は例外になることがあります。

2)卸の依頼は設計から

 1)で述べた通り同一商品の卸はしないので私に依頼される場合、商品の開発から一緒に行っていくことになります。私の方からも資料やアイデアを出したりもできますし、細かい要望なども取り入れ、ここにしかない商品を作っていきます。

3)販売価格や二次卸は自由
 こういった特徴から販売価格を統一する必要もないので卸値は私が最終的に決めますが(要望に沿って)、販売価格は自由にしていただいて構いません。さらに他のお店に卸していただいても構いません。卸先の責任で運用していただければと思います。

 となっており、他の職人や作家の方とは違うルールでやっておりますのでご了承ください。

 そしてなぜこういう取り組みにしているのかと言いますと、やはり販売店の方もそのお店の独自性や想い、価値観を作品に体現して欲しいという考えがあるためです。
 そして私は教室運営を軸として仕事をしております。受講生は100人近くいらっしゃいます。教室では各受講生が色んなものを作っているのですが、長らく続けていただくと造りが変わったものや私がやったことない作品を望む方も多数いらっしゃいます。私は特に近年、そういった要望にできるだけ応えるようにしております。もちろん著作権が発生するような極めて特徴的な作品には慎重にしております(極めて特徴的な作品についてはそもそも作り方もわからないのでそれを目指しても、私の考えで創るので全くの別作品となることになるのですが…)。
 そしてそうやって要望に応えていると技術がかなり蓄積するのです。教室は2週間後に必ずあります。それまでに形にして受講生ができる状態にしておかなければなりません。普通の商品開発ではこのプレッシャーはありません。しかもそれは一つではないためかなり日常的に必死にならざるを得ません。寝れないときもあります。そうすると技術が半ば強制的に集積していくわけです。ですので教室で取り組んで得た技術などを実物化するとかなりの品数になるので、ポテンシャル的に「各卸先に固有の商品を作る」ということができるのです。

 この卸の関するスタンスはお問い合わせの時に聞かれるので改めてここに記しました。

かなり長くなってしまいましたが、以上で10年目の挨拶を終えたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。

これは七五三ヶ浦海岸

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「アトリエ 竹日和」

竹工芸師 西原悟志

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